関節リウマチって何ですか?
関節リウマチって何ですか?
「リウマチが心配で…」と診察に来られる方がおられます。正しく知って頂くために関節リウマチについて簡単に説明していきたいと思います。
関節リウマチは免疫の異常によって関節に炎症が起こり、腫れや痛みが生じる病気です。現在では早期から積極的に治療すれば関節破壊を予防できる可能性があります。正常な関節が一旦破壊されてしまうと薬ではなかなか治せず、症状が重度になれば手術が必要になります。そのためにも早期発見、早期治療が必要です。
原因は何ですか?
原因はまだ特定されていませんが、何らかの免疫異常によって起こります。
関節リウマチでは、関節の滑膜組織が攻撃されて炎症が起こり、徐々に関節が破壊されていきます。30~50歳代での発症が多く、女性が男性の約4倍です。
どんな症状がありますか?
朝、起床時の手指のこわばりや関節の腫れや熱感がありますが、関節の症状が起こる前に疲労感、微熱、食欲不振、体重減少などの症状が現れることがあります。合併症として、心臓、肺、消化管、皮膚。眼などに血管炎が起こり、心筋梗塞、心筋炎、間質性肺炎、胸膜炎、皮下結節、結膜炎などをおこします。
また、関節の痛みは天候によって左右され天気が崩れだす前や雨の日には痛みが増します。夏でも冷房が直接当たると関節痛が強くなります。
どんな治療をするのですか?
内科での薬物療法が中心になりますがリハビリテーションでの運動療法で関節の可動域訓練、筋力訓練やホットッパックなどの温熱療法、低周波治療などの物理療法も併用します。
50年前ならリウマチは手足が変形し車いすになる方が多く、まだそのような印象をも程たれている方がおられるかもしれませんが、今は治療の進歩によって外見ではわからない程ほとんどの方が変わりなく生活をされています。そのためには早期に治療にむすびつける事が必要です。当院でもリウマチの検査やリハビリが出来ますので気になる症状があれば相談していただければと思います。
参考文献
『関節リウマチについて』(2014/10/2)
東広島記念病院
リウマチ・膠原病センター
岩橋 充啓