育成年代のサッカー選手に多い障害(12):つき指
今回は、サッカー選手のみならず一般の人にも多く発生する「つき指」を紹介します。サッカーでは、GKはセービング・接触プレイ、FPでは転倒時に手をつく、ボールが当たるなどが考えられます。
一般的につき指を軽視する部分がありますが、実はつき指は指に強い衝撃が加わって起こる障害のため靭帯損傷や骨折など、さまざまなタイプの損傷が起こります。たかが、つき指として軽く考えて適切な処置をとらずに放っておくと、指の変形や機能障害などの後遺症が残ってしまうことがあります。
受傷時のケースを3つあげると、図①は側方の靱帯が損傷を受けるケースで、靱帯が部分的に切れることもあります。図②は、手のひら側の靱帯を損傷したケース。図③は、脱臼骨折が起きているケースになります。図③になってくると医師によって整復を施さなければならないケースが多いため早めに医療機関に行かなければなりません。
症状としては、外力が加わった関節に痛みや腫れが起こります。ときには脱臼や骨折が起こることで、変形がみられる事もあります。骨折や靭帯損傷が起きている場合には、時間が経つとともに皮下出血(内出血)が目立つようになります。受傷後は、まずアイシングを行います。そのあとテーピングなどで固定をしましょう。変形があり、脱臼や骨折の可能性がある場合には、早めに近くの医療機関で診断を受けるようにしましょう。