育成年代のサッカー選手に多い障害(8):TFCC損傷
今回は、サッカー中に起こる外傷の中のTFCC損傷を紹介します。TFCCとは、手首の小指側にあり、手首の関節を安定させる目的として存在します。
サッカー選手では2つのパターンにて受傷するケースが多く、ここではその2つを紹介します。1つは、ボールの競り合い後の着地の際に転倒して手を着いた場合、もう1つは、他の選手との衝撃を手で受け止め、手の小指側に大きな力が加わった場合に受傷することが多いと言われています。
受傷時は、痛みだけでなく患部の腫れ・熱も発生します。日常生活においては、コップを持ったり、ドアのノブを回したりする動作ができなくなる場合もあります。
まず受傷時は、患部の炎症を抑える為のアイシングと損傷した部分の保護と圧迫が優先となります。今回は、自分で出来る保護と圧迫を目的としたテーピングの例を紹介したいと思います。
- キネシオテープを片方だけ切れ目を入れます(図1)
- 切れ目を小指側の骨の上(●印)にてクロスさせ圧迫をかけます(図2・図3)
- 残りのテープを手首1周巻きます(図4)
受傷した際、テープがなければ包帯でもいいので必ず圧迫することをおすすめします。
受傷後、骨折の可能性もあるため、腫れと痛みが強い場合は近くの整形外科への受診をおすすめします。