育成年代のサッカー選手に多い障害(6):筋挫傷
今回は、サッカー中に起こる筋挫傷を紹介します。筋挫傷とは、一般的に「膝が入る」・「ももかん」とも言われており、筋肉が外からの衝撃で押しつぶされる状態のことを言います。サッカーでは、競り合いやタックルを受けた時に受傷するケースがほとんどであり、状態としては筋肉が少し痛んだものから、筋肉が完全に断裂してしまう重症な例もあります。
また、強い衝撃を受けた時、筋肉内で出血が起こり、血液が筋肉内にたまり、血のかたまりができる場合があります。その場合、筋肉の一部分は怪我以前より柔軟性が低下してしまい、再受傷の危険度が増すとともに、かばう事により別の怪我につながりパフォーマンスの低下につながります。
受傷時すぐの処置は、圧迫とアイシングです。特に血のかたまりを作らない為にも受傷時すぐの圧迫が大切になります。その後アイシングを行い、2~3日は圧迫とアイシングを繰り返し行いましょう。
もし歩行困難など痛みが強い場合は、早めに近くの整形外科への受診をお勧めします。一般的には予後は良好で、程度にもよりますがだいたい4~6週間で治るものがほとんどでが、軽度でも復帰を焦って、プレーを再開したりしてしまうと再受傷や痛みの慢性化に至ることもあります。そのため、プレーの復帰を確認するためにも痛みが続く場合は、病院への受診をお勧めします