医療法人社団ヤマナ会 東広島整形外科クリニック

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育成年代のサッカー選手に多い障害 (15):鼠径部痛症候群(グローインペイン)

今回は、主にサッカー選手に多く生じる「鼠径部痛症候群」を紹介します。
サッカー選手にとって股関節周辺部の痛みは、他の競技に比べ痛みが慢性化しやすく時として歩行困難となる可能性もあります。鼠径部痛症候群を起こす選手の特徴として、股関節周辺の柔軟性の低下や筋力不足など、いくつか問題点はあげられますが、今回上半身・骨盤-下半身との協調性が低下し、招く痛みについてお話します。

サッカーのキック動作において、肩甲骨と骨盤とがうまく連動し(クロスモーション)、股関節単独の動作だけではなく、上半身の動きが加わる事が必要です。(図1)しかし何らかの問題で上半身と連動して動く骨盤の動きが妨げられることにより、股関節の単独運動のみとなり股関節周辺に過剰なストレスが発生し痛みが出現します。(図2)

改善アプローチとしては、股関節周辺の柔軟性の向上はもちろんの事、骨盤を安定させるための体幹と股関節周囲の筋力強化が必要です。下半身・体幹の個々のトレーニングも大事ですが、肩甲骨・体幹-下半身の可動性・安定性・協調のトレーニングが重要です(図3)。

今回紹介したトレーニングは一例にすぎませんが、普段されているトレーニングに追加して行ってみてください。
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