腹が減っては戦は出来ぬ
スポーツの後、出来るだけ早く食事をすることは栄養素を効果的に体に吸収し疲労回復を促進します。スポーツ後2時間経ってから、同じ食事を摂ったとしても効果は半減してしまいます。是非実行してもらいたい習慣です。では、食べた栄養素はどうなってゆくのでしょうか。
食事には、タンパク質、炭水化物、脂肪、ミネラル、ビタミンなどが含まれています。タンパク質は食べた後、アミノ酸に消化され吸収されます。吸収されたアミノ酸は血液で肝臓や筋肉に運ばれます。体を動かすことにより筋肉は損傷を受けます、アミノ酸を材料として筋肉のタンパク質をつくり修復し強化してゆきます。炭水化物は消化され糖として吸収されます。吸収された糖は細胞内で分解され細胞が活動するためのエネルギーとなります。
一方すぐに細胞で消費されなかった糖はグリコーゲンに合成されて、小腸、筋肉、肝臓で貯蔵されます。脂肪は脂肪酸に消化分解され、小腸で吸収、糖と同じように細胞内で分解されエネルギーとなります。一方余ったものは肝臓や筋肉内、皮下脂肪として貯蔵されます。脂肪は肥満の元と思われ世間では嫌われる傾向にありますが、実際には非常に大切な役割があります。安静時に必要なエネルギーは、糖だけでなく半分以上を脂肪酸から得られています。
また、グリコーゲンとして貯蔵しているエネルギーは約1日分弱ですが、脂肪としては約2ヶ月分を体の中に貯蔵しています。たとえばサッカーの試合を始めると、最初は糖を消費し体を動かしますが、減ってくるとグリコーゲン、次に脂肪がどんどん消費されるようになります。つまり試合時間が長くなるときは脂肪も大切なエネルギー源です。
試合当日の食事は開始前約2から3時間前には終えたいものです。このときご飯、うどん、パンなど炭水化物を中心にします。また脂肪分(うどんをパスタにする、バター餅を食べる)を一緒にとった方がよりたくさんのエネルギーが吸収でき長時間の試合にも対応できるようになります。
さらに、バナナ(糖を多く含む)、オレンジジュース(クエン酸を多く含む)を同時に摂ることにより、炭水化物はグリコーゲンとしてより多く蓄積されるようになります。また、一日に何試合もある場合は、食事時間にかかわらず試合が終わる度に少しずつ食べてエネルギー補給をして少しでも疲労を軽減することは勝つために大切なことです。
東広島整形外科クリニック 院長 小林 豊
2011年11月12日 18:02
育成年代のサッカー選手に多い障害(9):ジョーンズ骨折
今回は、サッカー選手に多く発生するジョーンズ骨折(第5趾中足骨疲労骨折)を紹介します。ジョーンズ骨折とは、足の小指の付け根の疲労骨折になります。この部位は、治療が困難であり選手を悩ませる怪我の1つです。最近では日本代表の香川選手もジョーンズ骨折で長期離脱しました。
原因としては、急激な方向転換やストップ動作によって、足の外側(小指側)に極度の負荷が加わり、その負荷が繰り返し起こることで疲労骨折に繋がっていきます。また、サッカーのスパイクのポイントの位置も、負担にかかわっているという意見もあります。
また、ジョーンズ骨折は、比較的内側縦アーチ(土踏まず)が高くて体重が外側にかかりやすい足に起こりやすいと言われています。
症状として、足の外側に体重をかけることで痛みが現れ、サイドステップや切り替えしなどストップ動作が困難になります。
疲労骨折は症状が急激に現れるのではなく、少しずつ痛みが現れ、慢性化していくものですが、事前に何らかの違和感(熱感・発赤・腫れ)が出てきます。これらの違和感があり、軽く押してみて痛みを感じるのであれば、疲労骨折の可能性を疑い、早めに近くの整形外科への受診をお勧めします。
また、ジョーンズ骨折は治りも遅く再発しやすい障害なので早めの処置が重要になります。
2011年11月22日 17:20





