内服抗リウマチ薬の重要性

生物学的製剤の登場により関節リウマチの治療成績は飛躍的に改善しています。しかし生物学的製剤は単独で最大限に効果を発揮するものではなく、抗リウマチ薬 (特にメトトレキサート) をしっかり併用する事が重要です。

DMARDとは疾患修飾性抗リウマチ薬 (disease-modifying antirheumatic drugs)で、いわゆる内服抗リウマチ薬のことを示していました。最近はDMARDを合成抗リウマチ薬 (sDMARDs  synthetic)とbDMARD (生物学的製剤)に分類し、さらにsDMARDは従来型の合成薬剤 conventional synthetic DMARDs (csDMARD) とトファシチニブ (ゼルヤンツ®) に代表される特異的分子を標的としたtargeted synthetic DMARDs (tsDMARD) に細分化されています。

またbDMARDはオリジナルに開発されたbiological originator DMARD (boDMARD)とジェネリックであるbiosimilar DMARD(bsDMARD)に分類されます (図1)。

2010年に関節リウマチの新分類基準が提唱されました。また2011年公知申請によりメトトレキサート (MTX) の第一選択薬として投与が、さらに16mg/週までの増量が可能となりました。しかし16mg/週まで増量することにより肝障害、骨髄抑制 (貧血、白血球減少など) の副作用を認めることが少なくありません。当院ではMTXの投与は12mg/週程度に抑え、他の抗リウマチ薬と併用することによりリウマチをコントロールするように心がけています。

 生物学的製剤が著効すれば内服抗リウマチ薬は中止可能でしょうか?TNF阻害薬であるエタネルセプト(エンブレル®)の市販後調査では、併用するMTXの投与量が多いほど寛解導入率が高いことがわかります (図2)。

すばらしい有効性の生物学的製剤とはいえ、寛解維持、さらに生物学的製剤の減量・中止を目指すのであればMTXをはじめとする内服抗リウマチ薬はしっかり継続しておく必要があります (図3)。(各生物学的製剤により内服薬の重要性は少しずつ異なりますので詳細は主治医に確認してください)